フランス人ギタリスト、ガエル・ソラルによる、ブラジルの偉大な作曲家ヴィラ=ロボスをメインに、ブラジルに焦点を当てたギター作品集。硬質な音色から生まれる明快な旋律。ソラル自身の編曲も含め、南米独特の情熱や郷愁を巧みに描き出している。ヴィラ=ロボスのギター作品でも有名な“ショーロス第1番”は哀愁と軽快さが混ざりあい、キレのある演奏がとても心地よい。多くのギタリストが取り上げているアルベルト・ジスモンチの“水とワイン”はゆったりとしたテンポで憂い、アントニオ・カルロス・ジョビンの“ショーロ・コラソン”はギターが優しく歌う。サウダーヂを感じるアルバム。