Da Vinci Classicsレーベルから新たなヒストリカル秘蔵音源がCD化。ラザール・ベルマンがミラノ音楽院のホールで演奏したライヴ録音集。ベルマンが得意とするリストの楽曲をはじめ、ギレリスへの追悼をこめて演奏されたラフマニノフの“楽興の時 第3番”など、聴き応えは抜群だ。中でもリスト“ヴェネツィアとナポリ(第2年補遺)”の演奏は、終始聴き入ってしまう9分28秒の調べ。フィナーレを迎えるにつれ、熱情の鍵盤技巧は勢いをまし、その音楽に言葉はいらない。ライヴさながらの聴衆の拍手喝采やブラボーのかけ声も収録されているのも醍醐味だ。