フェラ・クティやトニー・アレンが生み出したアフロビート、ティナリウェンらが海外で支持を得た砂漠のブルース、英雄ブラック・コーヒーらのディープ・ハウスなどなど、広いアフリカから生まれたさまざまな音楽は世界を魅了してきた。特に近年はエレクトロニック・ミュージックが南アフリカのヨハネスブルグを中心にカルチャーとして根付いていて、そこから派生してきたのがゴムやクワイトであり、ここ数年で特に勢いを増しているのがアマピアーノだ。そのサウンドを推進するブラック・ロウの初作を聴けば、ハウスを崩した単純な反復だけではない変則的なリズムと遊び心のあるシンセが特徴であることがわかるし、乾いたパーカッションも実に心地良く響く。有無を言わせず踊らせるパワーも間違いなし。