ゴシック・パンクの雄による11枚目のアルバムは、前作同様に3分前後のコンパクトな楽曲が並ぶ。ニューウェイヴやシンセを用いた曲調を揃えつつ、躍動感漲るバンド・サウンドも健在だ。どちらかと言えば刺激や興奮よりも、妖艶なメロディーに磨きをかけた大人のロックを展開。時代性もあるのかアッパーな昂揚感を控えめに、内省的な雰囲気のなかで抜群のポップ感を随所で炸裂させている。中毒性は異常に高い。