オランダが誇る実力派シンガー、トレンチャのバカラック集が登場!
地道な活動を続けるトレインチャ。久し振りのバカラック第三集は、名曲をメトロポール・オクテットの伴奏で歌い上げた〈大人の音楽ファン向けの一枚〉。このレーベルの特徴は、米国の名盤以外に、地元オランダのレア盤復刻がある。6月発売の『Jazz Behind The Dikes Vol.3』は、50年代オランダ・ジャズの名演のレア・コレクション。ピム・ヤコブス(Pim Jacobs)、ロブ・マドナ(Rob Madona)、フラン・エルセン(Frans Elsen)らのレジェンド・ピアノのほか、リタ・ライズの夫君のヴェッセル・イルケン(Wessel Ilcken)などオランダ・ジャズ隆盛の温床となった演奏を収録。さらに美人サックス奏者キャンディ・ダルファーの父ハンス・ダルファーとヤン・アッカーマン参加のリトモ・ナチュラル(Ritmo-Natural)とのラテン・ジャズの名作『The Morning After the Third』に加えて超難盤の『Candy Clouds』が今回発売。エレクトリック・マイルスの影響を感じさせるカオスなポリリズムが印象的な〈サイケデリックジャズ〉! 二度とないLP再発かもしれない!! チェキイット!
〈Blue Note 80 & Classic Series〉〈Tone Poet Series〉の二つのシリーズで再発が継続するブルーノートLP。名盤『Go!』は、暫くのインターバルをおいて復活したビバップの王道テナー! デックスの中期の傑作。後者はオーディオファイルを納得させるマスタリング、プレス、ハイエンドなジャケット制作など〈オリジナルを超える〉シリーズでカーティス・エイミー&デュプリー・ボルトン『Katanga!』の意外な発売が注目された。
TONY COE, JOHN HORLER 『Dancing In The Dark』 Gearbox(2021)
英国ジャズ通の隠れ愛聴ピアノ、ホーラー。制作当時はモンローに捧げられ、ダイナ妃の死後は彼女の追悼歌となった、“Candle In The Wind”収録の『Gentle Piece』(Spotlite)がジャズ・ファンにも注目され英国で幅広く活躍する才人。本作はUKジャズシーンのレジェンド、トニー・コー(ソプラノ・サックス)とのデュオ作品。セント・マイケルズ教会で録音された音響はトニーをいつもより優雅に響かせる。ビル・エヴァンスの“Re: Person I Knew”などのお馴染みの曲に加えてオリジナル曲を加え8曲収録。エヴァンス・ファンに贈る極上のデュオ・アルバム。