UKはマンチェスターの男女デュオによる処女作。残響する電子音の深海をケイト・ブッシュにも通じる女性ヴォーカルが優雅に遊泳したダウンテンポ作品で、やや重たいビートの楽曲もいくつかあるものの、鮮やかに浮き立つピアノやストリングスで描かれるメロディーがとにかく耽美。まるで半分夢のなかにいるような陶酔感が味わえる。近年増殖している現代版トリップ・ホップのなかでも白眉と言える一枚。