クラシックには名曲大辞典があり、スタンダードなクラシックのレパートリーの情報ならその辞典を引けばいい。それに名盤解説本もあるのだから、楽曲とその演奏、録音についての情報は揃っている。しかしジャズのスタンダードはどうだろうか。リアルブックのような曲集はあるけれど、楽曲についての情報は辞典に相当するレベルではないに等しいのではないか。そこでこの本の登場である。楽曲ごとに出自、演奏史、推薦盤を網羅する。どれどれマイルスの“ソーラー”は? なるほど筆者はキース・ジャレットのポール・モチアンとのトリオの演奏をほめておるなあ、よろしい。確かに、あのイントロは、スタンダーズの“星影のステラ”同様、ジャズ史の奇跡!
テッド・ジョイア「ジャズ・スタンダード 聴いて弾いて愉しむ252曲」楽曲の出自、演奏史、推薦盤を網羅
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