一大ムーヴメントを巻き起こしたイスラエル・ジャズ・シーン。その中心を走り続けてきたアヴィシャイ・コーエンやオメル・クレイン、ニタイ・ハーシュコヴィツらを支え、山中千尋とのツアー経験もあるドラマーの初ソロ・アルバム。彼のアプローチはアフロ・ビートが軸にあり、リジョイサーによるプロデュース・ワークは良い意味で中東的な雰囲気を排していて、いわゆるNYシーンで活躍するイスラエル・ジャズの音楽的系譜とはまた違う流れ。いわばL.A.のビート・ミュージックからの影響を強く感じるサウンドだ。〈イスラエル・ジャズ〉という先入観を取っ払って楽しんでもらいたい作品。