“夢路”や“瑠璃色のキャンバス”といった包容力に満ちたものはもちろん、ラテン・フレイヴァーが妖しさを醸し出す“深海魚”に、紫煙が燻るトランペットとピアノに奇怪なギターが絡みつく“戯言”、緊迫した電子音とビートが迫る“ウロボロス”など実験精神に溢れたものまで、一貫して希望が綴られた全12曲。美しい和声が響き渡るなかで再会を誓うラストは、苦境を懸命に生きる人間を描く彼らだからこそ強く胸に響く。