こんなラテン・ロックの大名盤がチリで生まれてたとは知らなかった。時は1973年、フォークロアとロックを融合させ伝説となった同郷の先輩Los Jaivasに続くかたちで送り出されたパナル。フォークロアというよりはアフロ・キューバン的なズクチャカポコポコなパーカッションと、どかどかしたドラムが印象的なロック寄りのジャズ・ロックで、極初期のサンタナに通じる部分もあるがソロ回しで暴れまわるのはやはり打楽器隊。歌やメロディにそれほど重きを置いてる感じはなく、その代わりに即興的なバンド・アンサンブルを主体とした荒々しく勢いのある演奏が痛快だ。