ウェールズ生まれのケリー・リー・オーウェンスにとってサード・アルバムとなる本作は、スロッビング・グリッスルとエンヤにインスパイアを受けたという。確かに、インダストリアル要素が濃厚なざらざらとしたノイズは前者を、どこか幻惑的な雰囲気が漂う音像と歌声は後者を連想させる。過去作と比べて幅広い層に届く親しみやすさは後退したが、自身の音楽性を拡張しようとするチャレンジングな姿勢は輝かしい魅力だ。
ウェールズ生まれのケリー・リー・オーウェンスにとってサード・アルバムとなる本作は、スロッビング・グリッスルとエンヤにインスパイアを受けたという。確かに、インダストリアル要素が濃厚なざらざらとしたノイズは前者を、どこか幻惑的な雰囲気が漂う音像と歌声は後者を連想させる。過去作と比べて幅広い層に届く親しみやすさは後退したが、自身の音楽性を拡張しようとするチャレンジングな姿勢は輝かしい魅力だ。