J・コール率いるドリームヴィル界隈やチャンス・ザ・ラッパー作品への参加、ノーネームとサバとのユニット=ゲットー・セイジでの活動などで注目度を増しているセントルイスのラッパーによる約4年ぶりの3作目。イントロ的な楽曲に続く“No L’s”(モニカのヒット“Knock Knock”をサンプリング)から持ち味であるメロディアスなラップを披露。盟友モンテ・ブッカーを中心とした制作陣によるソウルやファンク、ゴスペル的なムードを漂わせたトラックと歌心に溢れたラップ・スタイルとの相性は抜群で、ダンジョン・ファミリー風味の荘厳なコーラス・ワークも随所で絡む。ゲストにはそのJ・コールやラッキー・デイらが名を連ね、やや意外なリル・ウージー・ヴァート、ファットマン・スクープとの共演もおもしろい。