マイペースに活動するヨッティの約2年ぶりとなるニュー・アルバム。これまでの作品のテイストは残しつつ今作ではより自身の嗜好を強く反映させ、ヒップホップというジャンルでは括りきれないオルタナティヴなサウンドにアプローチ。インディー・ロックやエレクトロ・ポップ界隈のアーティストを制作陣に起用してギターや鍵盤などを大胆にフィーチャーしている。著名ラッパーを多く招いていた近作と異なり、客演もダニエル・シーザーやジャスティン・スカイといったシンガー勢。酩酊感のあるトラックをバックに、持ち味であるオートチューンを用いたラップとヴォーカルだけでなく、ファルセット・ヴォイスやコーラス・ワークも披露してドラッギーでサイケデリックな作品に仕上げている。