“アスノヨゾラ哨戒班”などで知られたボカロPが6年半ぶりに届ける3作目。前作の頃はまだ10代だったこともあってかアレンジ面で粗削りな部分も見られたが(それが魅力でもあった)、約2年の活動休止を経て明らかに解像度の上がったプロダクションが、夏の景色も浮かぶ彼特有の眩く切ない世界観をより鮮明に描き出す。ゲームに提供したヒット曲“霽れを待つ”や休止前に発表していた唯一の曲“快晴”といった爽快なロック路線だけでなく、ハウスやトランス的なアプローチを取り入れて哀愁と昂揚感が入り交じった作風はボカロの無垢な歌声と相性抜群で、青空のもと大音量で聴きたい!