ブロンドシェルを手掛けたイヴ・ロスマンのプロデュースという惹句が上げたハードルを、クレメンタイン・クリーヴィー(ヴォーカル/ギター)は軽々と越えてみせる。大胆に導入したシンセはコロナ禍中の対人距離確保の賜物だそう。とどめを刺すのは、もちろん奔放な歌声だが、ジャズ、ディスコ、ダブという新境地がオルタナ・ロックに収まりきらない可能性も引き出す。