みずからを〈アゲみ集団〉と称し、圧巻のライヴ・パフォーマンスや多彩なアプローチで、ロック・バンドとしてのみならずエンターテインメント・グループとしてハイブリッドなスタイルを築き上げているビバラッシュ。個性的な自己表現をするに相応しいヴィジュアル系ロック・シーンから誕生するも、そこに囚われることなくボーダレスな活動を行ってきた彼らが、12月6日リリースのニュー・シングル“有頂天ラリアット”をもって、バップよりついにメジャー・デビューを果たす。

 「〈有頂天〉はメジャーというフィールドを、〈ラリアット〉は衝撃を喩えていて、これをきっかけに自分たちが持つ楽しさの衝撃波をもっと広く与えていきたい」(るいまる)。

 「ビバラッシュらしいガチャガチャとしたパーティー感のある楽曲であることと、自分たちがやりたいことや伝えたいことといったこれからの〈方向性〉を楽曲でも示したかったんです」(パーミー)。

ビバラッシュ 『有頂天ラリアット』 バップ(2023)

 インディーズ時代に確立したオリジナリティーを活かしながら、進化を遂げていく。具体的に言うならば、“有頂天ラリアット”にはこれまで彼らが世に放ってきた代表格となる楽曲の要素が結集されている。TikTokで話題をさらった“踊らされた人生”も、その要素の一つだ。エレクトリック系ビートやシンセサイザーの融合による派手なサウンドメイクに、ポップな外見とは裏腹に繰り出される骨太なバンド・サウンドとの絶妙なバランスから成るハイセンスな楽曲こそ、ビバラッシュらしさと言える。

 「ビバラッシュ史上、ギターの本数が一番多く入っているんです。トラック数で言うと、大体20トラックぐらい。音に対するこだわりが今まで以上に強かったですね」(幸村)。

 「ベースは、〈いままで〉と〈これから〉のブリッジになるように意識しました。楽曲の要素と技術的な部分も、いままで培ってきたものを当て込むことができたと思う。何回聴いてもおもしろい発見がある、聴き応えのある曲になりました」(冬也)。

 彼らが強調する〈アゲみ〉を具現化しているのはサウンド面だけではなく、るいまるが紡ぐトレンドに目を向ける鋭さや独創的な思考から生まれる言葉たちも重要なファクターだ。

 「メジャーデビューが決まってから今に至るまでの〈日記〉のような、日々の出来事やステップを盛り込んだ歌詞になっています。同時に、これからも〈らしさ〉全開で行くよ!ということをテーマに書きましたね」(るいまる)。

 通常盤A/Bにそれぞれ収録されるカップリング曲を聴けば、楽曲の幅広さも感じてもらえることだろう。“じょうずに〇〇できるかな”(通常盤A収録)は作曲者の冬也が〈体操〉をテーマに作った曲で、ヴィジュアル系特有のライヴをレクチャーするファニーな一面を。“シャボン玉の夢”(通常盤B収録)は、幸村作曲によるギター・ロックが映えるメッセージ・ソングとなった。両曲共に伸びしろ要素が含まれており、特に“シャボン玉の夢”にはクリックに合わせるだけではないバンドの生演奏の呼吸を感じられるセクションも加わって、早くも進化の片鱗を見せている。

 結成7年目にして掴んだ、メジャー・デビューという大きなチャンスにして、大きな挑戦。これからも独自のエンターテインメントを極め、より多くの人をハッピーに導いてくれることを期待してやまない。

 「〈アゲみ〉を振り切って、日本一の〈アゲみバンド〉をめざしていきたい」(るいまる)。

 ビバラッシュのファンは〈Dreamer〉と呼ばれ、互いに夢を抱くことを大切にしながら歩んできた。実は今回のシングルに収録の3曲は、共通して〈夢〉がテーマとなっている。バンドマンドリームを手にし、新たなスタート地点へと立ったビバラッシュは、いっそうその名を広く轟かせようとしている。

 


ビバラッシュ
るいまる(ヴォーカル)、幸村(ギター)、冬也(ベース)、パーミー(ドラムス)から成る、〈アゲみ集団〉を自称する4人組バンド。2016年6月に結成し、同年9月にデビュー・シングル“Merry-Merry-Merry-Go!!-Round☆”を発表する。ライヴ活動を展開しながらコンスタントに作品を重ね、今年6月のシングル“神ノミゾ知ル”まで通算11枚のシングルと2枚のアルバムをリリース。話題を集めるなか、メジャー・デビュー・シングル“有頂天ラリアット”(バップ)を12月6日にリリースする。