パンデミック中に10日間で作り上げたという前作を経て、待望のニュー・アルバムが到着。モノクロのジャケが語る通り、表題曲を含む前半4曲目までは抑制を効かせたロックで迫り、メロディーの良さで直球勝負する潔さを見せる。中盤以降は快活なグラム・ロックやロックンロールで〈らしさ〉もアピール。大人びた成熟ぶりと魅惑のポップ性を見事に両立させた傑作である。