デビュー作が本国UKでリリースされたのは2014年の夏。実にそれから4年以上を経ての登場となるこのセカンド・アルバムは、〈現代版グラム・ロック〉とか〈クイーンの再来〉といった形容を軽く超越してしまうポップ娯楽作だ。もちろん70年代の先達からの影響は随所に顔を出すし、クイーンやスレイド的な要素ばかりではなく、曲によってはザ・フーやエルトン・ジョン的な味わいも。しかもそれが、ルーク・スピラーという逸材の歌唱によって無理なくひとつに溶け合い、まるでヒット曲集を聴いているかのような錯覚を誘う。先行配信されていた“Body Talks”で幕を開け、同曲のケシャとの共演ヴァージョンで締め括るという構成も素敵。大観衆を前にプレイする光景が勝手に浮かんでくる。