バリテノールとして唯一無二の活躍を見せているスパイアーズ。今作はメユール、ベートーヴェン、マイアベーア等ワーグナーに影響を与えた先人たちの作品から「ローエングリン」の“愛する白鳥よ”まで幅広い選曲。それぞれを豊かな声と掘り下げた表現で歌い上げています。バックはクリストフ・ルセ指揮、ピリオド楽器のル・タラン・リリック。今夏は「ワルキューレ」のジークムントでバイロイトデビューも控えています。今回もワーグナーと共にベッリーニ、ロッシーニを歌いこなしており改めて驚きと感動を覚えます。これからもこの輝かしき歌声で素晴らしいキャリアを築いて行って欲しいものです。