ブルキナファソの伝統と、プログレッシブでアグレッシブな現行ポストパンク的ドラム&ギターが真っ向から激突。スパークしたその先には時空をこえ原始も未来も内包した小宇宙が広がる。アヴァランシュ・カイトは、グリオーの家系ながらフルートやパーカッションなど様々な楽器も操る奇才カイト・ウィンセ率いるトリオで、本作は彼らの2作目となる。3人の演奏を中心に、痙攣するような電子音や金属的なノイズなどがポリフォニックに重なりあいポリリズミックに転げ回る。綿密に音を配置し混沌としたムードをも演出してしまう彼らのサウンドは、ウィンセが自らの音楽に名付けた〈グリオー・パンク・ノイズ〉まさにそのもの。