60~70年代のサイケやブラジル・トロピカリアにインスパイアされたアンビエント・フォーキーなサウンドで独自の地位を築いているUKのバンドWax Machineのリーダー、ラウ・ローが自身のルーツであるブラジルに向き合ったソロ1st。ギター・アルペジオ、エレクトロニクス、歌声などすべての音が、浮遊しながらその境界を曖昧にしていく朝靄のようなアンビエント・サウンドで幕を開け、靄に透ける淡い陽光のようなサイケデリアまとったボッサ、静かに煌めく雨露のような幻想性と甘美さを併せ持ったフォーキーなどなど、そのどれもがあまりに美しい。アルトゥール・ヴェルカイ、ゼ・イバーハやアシッド・フォーク好きにもおすすめしたい1枚。