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表現に悩み、苦心しつつ丁寧に歌った壮大なバラード“As One”

――ご自身のなかで新しいアプローチにチャレンジできた実感は強いわけですね。

「はい、特に今回レコーディングでいちばん大変だったなって思うのは、9曲目の“As One”という楽曲。自分のなかでもチャレンジな楽曲だったし、楽曲自体もすごく壮大で世界観もすごくある楽曲だったので、私のなかでもどういう風に歌っていくのかというのはすごく悩んだ楽曲で、自分のレコーディングで6時間ぐらい歌ったのも初めてだったので、丁寧にひとつひとつ作っていきましたね」

――たしかにこのバラードでのボーカルは絶品でした。ちなみにボーカルのアプローチについてはこの曲に限らず、レコーディング現場で歌いながら詰めていくんですか?

「そうですそうです、自分で作っていくものもあるんですけど、作りながら田代さんもアドバイスをくださるので、それにも委ねながら、その場でいろんなことを試していますね」

――そこでピタッとハマるときもあれば、“As One”のようにじっくり詰めていくこともあると。

「“As One”に関しては、作詞作曲をしてくださったカミカオルさんが仮歌を歌ってくださったので、めざす方向性みたいなものはすごくわかりやすかったんですね。でも、そこで自分の技術力とかそこに合わせる表現力とかがすごく難しかったなっていうのはあります」

――目指す方向性は見えているんだけど、小林さんなりのアプローチでどう到達していくかというところを模索するというか。

「そうですね。自分ならどうしていくかなというのを探しながらのレコーディングでした」

――小林さんの音楽では“NO LIFE CODE”や“Tough Heart”のようなロッキンで元気なパブリックイメージがありますが、一方で本作はそれだけじゃない“As One”のような歌唱、表情のつけ方がまた素晴らしいなと。

「もともと自分の歌声って切ない歌とかバラードとかのほうが合っているのかなって思っていたので、こういう歌もみなさんに届けられるようになってすごくうれしいです」

――たしかに強く聴かせるだけじゃない、切ないアプローチも小林さんの声質に合っていますよね。

「そうですね。なので、すごく頑張りすぎないことを頑張ったっていう感じです(笑)。そのニュアンスのつけ方が結構大変だった楽曲ではあるんですけど、みなさんに歌詞の意味合いも含めた繊細な想いが届くと思うとワクワクしています」

 

小林愛香とQ-MHz、双方にとってのチャレンジ曲“Lonely Flight”

――では続けて『Illumination Collection』に収録されている楽曲についてお伺いします。まずリードトラックである“Lonely Flight”ですが、Q-MHzとのタッグでもまた新機軸な印象ですよね。

「この曲はQ-MHzのみなさんも〈新しいチャレンジの楽曲にしたい〉っておっしゃっていたんですね。なのでQ-MHzさんにとってのチャレンジ曲でもあるし、私にとってもチャレンジ曲という立ち位置での曲だったんです。

Q-MHzさんのチャレンジ曲ってなんなんだろうって思っていたんですけど、田代さんやチームのみなさんとも話していて、こういうQ-MHzさんのこれまでの曲にはない壮大さがあって、疾走感があって、私も歌ったことのないような感じの楽曲ができたらいいよねってお伝えをしました。

私もここまで解放感があって浮遊感もあって、寂しさもありつつワクワク感もある新しい楽曲に出会えたなというのはすごく感じていて。どこかアンコール曲っぽさもあり、始まり感もありつつ、〈また会えるよね〉みたいな、すべてを包み込むような感じもある楽曲で」

――それだけにこの曲が1曲目に来たのは意外性もある気がするんですよね。

「たしかにこの曲の置きどころはすごく迷って。1曲目か最後かなというのは思っていて、みんなで曲を並べながら話をしていました。でも、始まり感がすごくあって、ワクワクする楽曲なので、自分の新しい一面も見せられると思って1曲目にしました」