〈新しい原子〉をテーマに掲げ、何もない更地から新たな生命や世界が立ち上がっていくプロセスを描いたコンセプチュアルなアルバムは、『なんて素晴らしき世界』以降を描いた作品とも言えるか。プログレ的なスケール感の“Hello, my name is...”から、変拍子を用いたノイジーなヒップホップ、エレクトロニカからレイヴィーなテクノへの変化を経て、Tempalay流のゴスペル“EUPHORIA”へと至る流れはSF映画のような没入感がある。ミニマルなグルーヴを軸としながら、これまで以上に精緻かつ大胆なポスプロで異世界を作り上げ、聴き手をここではないどこかへと誘うバンドの面目躍如たる快作。
Tempalay『ATOMEW』プログレ的スケール感からノイジーなヒップホップ、自身流ゴスペルまでSF映画のような没入感がある快作