ジュン・パーカー(Jun Parker)は、70〜80年代の日本のシティポップやフォークソング、AORに影響を受けた音楽スタイルを特徴とする、ネオシティポップアーティストだ。幼少期に日本で育ち、15歳でオーストラリアに移住した彼は、2022年にデビュー。以来、日本とオーストラリアを拠点に、グローバルな活動を展開している。
そんなジュン・パーカーが2024年11月28日、ニューシングル“Tonight”をリリース。“Tonight”は南米チリのプロデューサー、カルリーニョス(Carlinhos)と共に制作され、大人のロマンスを描いた、メロウでグルーヴィーなナンバーに仕上がっている。
“Tonight”のアートワークを手がけたのは、マルチアーティストのchao!。80sレトロな作風で知られ、世界中に多くのファンを持つchao!は、イラストだけにとどまらず、音楽や映像など、メディアを問わずグローバルに活動している。最近では杏里の“Remember Summer Days”のMVを手がけるなど、大注目の存在だ。
今回、ジュン・パーカーとchao!による対談が実現。表現への姿勢や、音楽の好みなど、さまざまな点で共通点の多い2人が、シティポップや自身のキャリア、創作について率直な想いを語る。
撮影協力:WanderKitchen
杏里のMVも手がけるマルチアーティストchao!
――chao!さんは世界的に大活躍されているにもかかわらず、Web上にあまり情報がなく、ミステリアスな印象でした。
chao!「意図的にそうしようとしていたわけではなく、単純に表に出る機会がなかったんです(笑)。自分から顔出しで発信するのも気が引けますし、あくまで作品の発表に徹していました」
ジュン・パーカー「かっこいいですね。作品で勝負していて」
――〈chao!〉という名前もユニークです。
chao!「ユニセックスな名前にしたかったのと、一回聞いたら忘れないので、この名前になりました」
――chao!さんのオフィシャルサイトでの肩書は〈マルチアーティスト〉になっています。
chao!「表現の形態にはあまりこだわりがなくて、本格的にイラストを発表し始める前はバンド活動をしていましたし、依頼があれば曲も作ります。最近は杏里さんの楽曲“Remember Summer Days”のMVも制作しました。そういったマルチな活動をしているので、この肩書を名乗ってます」
――〈クリエイター〉ではなく?
chao!「〈アーティスト〉の方が表現者っぽいなと。クリエイターは既存のものを綺麗にまとめて仕上げる、それこそ100を130にするようなイメージがあるのですが、僕は0から1を生み出す方が得意なので」