活動10周年の節目に届いた9枚目のミニ・アルバム。ナカシマが描く、日常と幻想が混然一体となった詞世界と、それを具現化する少年性を帯びた歌声や3ピースの演奏は、ガラス細工のように繊細で硬質だ。近作で見せたフィジカルな志向とリリシズムが結実した“千年鳥”、高い構築力をジャジーに表した“額縁の中”など、これまでの彼らの持ち味を凝縮し、更新した趣だ。