平成元年の1989年2月11日から1990年12月29日までわずか1年半に放映された「三宅裕司のいかすバンド天国」(TBS)を検証しその後加速したバンドブームについて迫った本。〈バンドやりたい〉〈あんなファッションしたい」そんな衝動を産んだ番組だ。代表するバンドとして〈たま〉〈人間椅子〉〈リトル・クリーチャーズ〉に関する鋭い論考があり、まさに東京発のカルチャーが世界を変えたのだと。そして審査委員長・萩原健太、KERAなど6名の証言・裏話も必読。日本音楽史における番組の立ち位置を佐々木敦が語り、リアルタイムで観ていた貴重な体験を吉田アミが語っている。いつの日か全国ネットでなかったこの番組全編を観てみたい。