昨年リリースの前作『アイランド』で評価を確立し、ヨーロッパやアジアでもツアーを重ねる4人組。このサード・アルバムでは、ブラック・メタルのサウンド様式に則りながらポスト・ハードコア~シューゲイザー~J-Popを刷新するような比類なき作風をさらに突き詰めた印象だ。LUNA SEA~COALTAR OF THE DEEPERSを思わせるキャッチーな構築力がより前面に出ており、〈冬〉をテーマにしていることもあってか、どこか透徹した空気感が通底している。デス・ヴォイスとクリーン、ポエトリー・リーディングを使い分ける歌唱表現も圧巻で、規格外の存在ゆえの超越的な作品といえる。