小さい頃、空のティッシュ箱に輪ゴムを4本ほど引掛けて、バンジョーさながらに弾いて遊んだことがある。あるいはいくつかのペットボトルの口へフルートのように息を吹いて音程を付けてみたりしたことも。日用品が持つこうした楽器性に目を向けると、人間がどのようにして音楽というものを生み出し、文化として今日まで培い続けてきたかの一端を垣間見るようです。こうした〈楽器つくり〉の世界は、人間の持つ想像力と、物理現象との間にもたらされる発見と実験の連続であるかのように感じられます。もし小学生のお子様をお持ちの方は、夏休みの自由研究の題材として取り組むにぴったりの内容です。