NY出身のアーティストによるニュー・アルバムは、エレクトロニック・ミュージックを軸に多くの要素で彩られたポップソング集である。“Idea.2”ではインダストリアル風味のキックとざらついた電子音をドリーミーな音像に混ぜる一方で、“On God”は甘美なシューゲイザーに仕上がるなど、音楽性の幅が非常に広い。アレンジは複雑かつ実験的でありながら、歌メロはとてもキャッチーという両極性の際立った曲群は、オーケールーの『choke enough』を想起させる。アンニュイな歌声はスキルフルとは言えないが、曲の雰囲気を決定づける特徴があるという意味では特別だ。

近藤真弥
bounce 2026 January


 

NY出身のプロデューサー/マルチプレイヤーのjames Kによる最新アルバムが本当にすごかった。90年代のシューゲイザーやトリップポップに由来するどこかひんやりと感じる音質に、トレンドのドラムンベースやインダストリアルを内包した唯一無二のサウンドを聴かせてくれます。詩的で内省的なヴォーカルとアンビエントが織りなす“Blink Mouth (July Mix)”に心を掴まれました。今年にリリースされたOklouFKA twigsの新作にも共鳴する実験的なアート/ドリームポップ作。2025年のトレンドの音と言っても過言では無いクールな作品です。