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ふたりの異なる個性が合わさるからアユスク

――夏には渋谷duo MUSIC EXCHANGEで6周年のワンマンライブ〈Queen of the Night〉がありました。

りん「バンドセットワンマンで力がついたところで、一人ひとりの〈Queen〉みたいな像を出したくて公演内容を考えました。ソロコーナーを設けて1曲ずつソロで歌ったり、個々の味を濃く出して、〈ふたりが合わさってるからI to U $CREAMing!!なんだ〉って」

なな「〈Queen of the Night〉は〈月下美人〉というお花の英名で、実際にアユスクで“月下美人”と“Queen of the Night”という曲があって。同じタイトルではあるけど、ふたりで違う見せ方をするアユスクの個性を存分に出した曲ですね」

――続いて、昨年3月にVeats Shibuyaにて主催公演〈浪漫的狂詩劇-ロマンティック・レヴュー・ラプソディ-〉を開催されました。NightOwl、Ringwanderung、ジエメイと、対バンのセレクトも含めて、どういった公演にしたかったかを聞かせていただけますか?

なな「3組とも〈歌〉に力を入れていると感じていて、アユスクのファンの方や、普段観に来てくださってる方との親和性を感じていました」

りん「その頃、大阪によく遠征に行くようになったんですけど、大阪のお客さんは声を出しながら全身で楽しむ方が多くて。アユスクの音楽でちゃんと楽しんでもらえてるんだって実感が積み重なっている感覚がありました」

 

幾重にも張り巡らせた裏設定

――その後、渋谷O-Crestでのバンドセットワンマン〈∫∫〉、7周年記念東名阪ツアー〈Veill〉と続いていくわけですが。

なな「2025年から名古屋に遠征するようになったんですけど、東名阪ツアーということで、初めて名古屋をツアーに組み込めたのが大きかったです」

りん「〈東名阪ツアー〉をいつかやってみたいなって、響き的に(笑)」

なな「ツアータイトルの〈Veill〉は〈veil〉と〈ill〉がくっついた造語で。〈veil〉がベールをまとうの〈ベール〉、〈ill〉が〈病的な〉いう意味もありつつスラングで〈すごい、異常にいい〉という意味があるんですね。〈ベールをまとってすごさを隠しているけど実はすごいんだぜ〉っていうのと、ローマ数字でVとIIでVII(7)になるので深読みできるかなって。

あと〈静かな〉という意味の〈still〉にも〈ill〉が入っていて、それも含めてアユスクの〈わたしとあなたであっと言わせたい。〉というコンセプトにもかかってると思うんですが、どうでしょうって提案して」

りん「ツアーファイナルに発表した曲が“ill”と“プリクエル”なんですけど、この2曲もライブタイトル〈Veill〉にかかってます。“プリクエル”(前日譚)は、一度亡くなった人が蘇生し、後悔の多い燻っていた前世の記憶を忘れずに二度目の人生(今世)を悔いのない様生きよう!というメッセージを込めたストーリーの曲なんです。〈Veil〉には〈死者に被せる布〉の意味も含ませているんですね」

――めっちゃこだわってて考察しがいがありますね!!

りん「設定が大好きなもので(笑)」

――ブーク人形劇場での公演についても伺っておきたいです。

なな「ツアーの番外編ですね。セリがあって人形劇をやる会場で、アイドルがやるようなところではないレトロな場所なんです。1回でいいからこの箱を使ってみたいという希望があったので、着座で声出しも一切なしで魅せるライブをしようっていう試みをやってみました。

昼60分、夜70分で、曲の解像度が上がるセリフも入れて。昼のほうはアユスクの光の部分を出して、夜はアユスクのジメジメしてる感じを出したので、ある意味ヘビーな公演でした」

りん「着座でお客さんもコールしないから、ふたりで対話してるのをお客さんがただ画面越しに観てるぐらいの気持ちでパフォーマンスしたコンセプトワンマンでしたね」