96年のリリースから30周年を記念し、最新カッティングを施したLP盤と最新マスタリングによるCDが登場。はっぴえんどなど70年代のフォーク・ロックを再解釈、昇華させたバンドの代表作として語られている名盤は、“東京”“恋におちたら”“青春狂走曲”など、バンド史上もっとも熱い現在のステージでも演奏されている楽曲を多数生んだ、サニービートの原典。

久保田泰平
bounce 2026 September


 

96年にリリースされた名作の30周年記念盤が登場。アナログ盤には最新カッティングが、CDには最新マスタリングが施されており、ヴァイオリンやペダル・スティール、フルートなどが彩るバンドの演奏を、これまで以上に粒の立った解像度で味わえる。フォークやカントリー色の濃い音作りで描かれた風景は、発表当時15歳だった筆者にとってさえ、かつての時代を感じさせるものだったが、驚くべきはその憧憬が引き起こす心地良さや、ひりひりとしたセンチメンタリズムがまったく褪せていないこと。きっと2026年を過ごす15歳が聴いても同じ感覚を持つのだろう。若者たちの夢や欲望はいまも街を輝かせている。