多方面からラヴコールが止まないツミキのフルスロットルな歩みをプレイバック!
97年生まれ、大阪出身のツミキは音楽に身近な家庭環境で育ったこともあり、弱冠12歳でフリーソフトを使った作曲を始めたという。そして、2017年からボカロPとして活動し、初めて投稿した楽曲“トウキョウダイバアフェイクショウ”が、いきなりニコニコ動画で10万回再生の〈殿堂入り〉を果たす。以降、自身名義の楽曲をコンスタントに発表しつつ、ソングライター/トラックメイカーとして多くのアーティストの作品に参加するように。2019~2021年頃は、かいりきベア、めいちゃん、そらるといったボカロP~歌い手へのリミックスや楽曲提供が目立つ一方、ソロでの代表曲として名高い“リコレクションエンドロウル”“フォニイ”などが、神田沙也加や和楽器バンドらにカヴァーされるなど、ツミキの名前は幅広い嗜好性のリスナーへと着実に浸透していった。
NOMELON NOLEMONとして『ルール』を発表した2023年前後から、メインストリーム畑での仕事がそれまで以上に増えていき、ハイパーポップ調のロック“赤裸々”(2022年)とジャージークラブを取り入れた“感情御中”(2024年)をReolに、クリスタルなハウス“polar night”(2023年)を上坂すみれに、シンフォニックなロック“GLOW”(2023年)をシユイに、ディスコ・ハウス“ビビデバ”(2024年)を星街すいせいに、2000年代J-Rock愛を発揮した“ハルシネイト”(2024年)をLiSAに提供。また、鈴木愛理とコラボした洒脱なミディアム“shampoo”(2023年)は、春野によるリミックスが鈴木の『28/29』に収録されている。
MAISONdesの一環として花譜と組んだ“トウキョウ・シャンディ・ランデヴ”(2022年)を収録したTVアニメ「うる星やつら」の主題歌集『Noisy Love Songs - MAISONdes × URUSEIYATSURA Complete Collection -』は、みきまりあがニト。とコラボした“バイマイダーリン”も入っており要チェック。最近でも、アレンジを手掛けた、なとりの新作『深海』収録曲“セレナーデ”(2025年)がシングルとしてリカットされるなど、印象的な外仕事を残すツミキ。ここではパッケージ化されているものを紹介したが、Adoの“MAGIC”(2025年)など(現時点では)配信のみのものも少なくない。いずれの楽曲も、密度の濃さとキャッチーさが共にフルスロットルな仕上がりに作家性が迸っているが、そこで培われたノウハウはNOMELON NOLEMONにも活かされているのだろう。ツミキの充実した創作活動が、ブライトフルな『EYE』に結実したことは間違いない。 *田中亮太
左から、かいりきベアの2020年作『ベノマ』(Subcul-rise)、めいちゃんの2020年作『大迷惑』(ポニーキャニオン)、そらるの2021年作『ゆめをきかせて』(ユニバーサル)、神田沙也加の2019年作『MUSICALOID #38 Act.2<彼方乃サヤ盤>』(EXIT TUNES)、和楽器バンドの2022年作『ボカロ三昧2』 (ユニバーサル)、上坂すみれの2023年のシングル“ハッピーエンドプリンセス” (キング)、シユイの2024年作『be noble』、星街すいせいの2024年のシングル“ビビデバ”(共にソニー )、Reolの2023年作『BLACK BOX』、2026年作『美辞学』(共にNeOFRONT)、LiSAの2024年のシングル“Shouted Serenade”(SACRA MUSIC)、鈴木愛理の2024年作『28/29』(エピック)、MAISONdesのコンピ『Noisy Love Songs - MAISONdes × URUSEIYATSURA Complete Collection -』、なとりのニュー・シングル“セレナーデ”(共にソニー)