2026年8⽉14日(⾦)、15⽇(⼟)、16日(⽇)の3日間にわたり〈SUMMER SONIC 2026〉が開催される。開催25周年を祝うように充実のラインナップとなった今年のサマソニの見どころをトピック毎に紹介しよう。 *Mikiki編集部


 

ザ・ストロークス、Ado、L’Arc-en-Cielがサマソニ25周年の顔に

今年のサマソニのヘッドライナーは、ザ・ストロークス、Ado、L’Arc-en-Cielの3組。25周年の節目に3日間開催へ拡大され、日本のアーティスト2組がヘッドライナーを務める異色の年になった。3組とも世代も音楽性も異なっており、よりユニークな印象を増している。

ザ・ストロークスは、伝説化している2003年に初出演、2011年にヘッドライナーを務めた。いまやライブバンドとして世界のあらゆる地域で大人気な彼ら。来日公演の少なさから言っても、絶対に見逃せない出演者の筆頭だろう。それに、今年のコーチェラ・フェスティバルに出演した際は政治的なメッセージやフロントマンのジュリアン・カサブランカスが着ていたTシャツ(!)などで話題を振りまき、待望の新作『Reality Awaits』のリリース後の出演とあって、まさにいま〈見たい!〉と思っているファンも多いはず。予習には定番『Is This It』よりむしろ、カルトロック名盤として年々評価を上げている『The New Abnormal』をぜひ。コーチェラで披露された“Oblivius”も、歌詞を含めて必聴。

Adoは、初出演にしてヘッドライナーという鮮烈な登場を果たす。その唯一無二で圧倒的な歌声ひとつで国立競技場などスタジアム/ドームクラスのライブアクトへ短期間でのぼり詰め、海外でも大規模な公演をおこなうアーティストになった事実を取ってみても、空前絶後の稀有なシンガーだ。“うっせぇわ”“新時代”“唱”といったヒット曲は日本に暮らす多くの人が耳にしているはずだが、イマジン・ドラゴンズとコラボした“Take Me To The Beach”のようなグローバルヒットもあるので海外のオーディエンスも殺到しそう。現時点で弱冠23歳、メジャーデビューから6年弱という経歴からしても、すでにサマソニ史に残るパフォーマンスとなる予感がする。それにしても、ボーカロイドカルチャーを原体験として活動を始めた世代の筆頭格であるAdoがサマソニのトリを務めるというのは、時代の転換点としての意義深さを感じてならない。

さらにL’Arc-en-Cielも、初出演にしてヘッドライナーとなる快挙だ(ちなみにサマソニ史上、Adoともども日本人がヘッドライナーになるのは2019年のB’z以来2組目)。以前から海外ファンを多数抱えるグローバルバンドに相応しい座だが、果たしてどんなライブになるのだろうか? フェスゆえに代表曲の連打に期待したいところだが、リーダーtetsuyaのインタビューでは「(ワンマンライブとは異なるセットリストになるかという質問に対して)それは当然、そうなるでしょうね。ある程度セットリストは固まってはいますけど、実際のリハーサルもまだおこなっていないので、今話せることがあまりなくて」と明かされている。四者四様の個性を発揮するバンドだけに〈最新のラルク〉がどうなるのかは予測不能。ちなみにtestuyaは「僕はSouth Arcadeが好きなので、L’Arc-en-Cielと同じ日に出演するのを知って、そこはうれしいですね」とも言っているので、ファンはサウス・アーケードもぜひ見よう。 *天野

 

ジャミロクワイが9年ぶりに来日! 見逃せない海外ポップアクト

今年のサマソニも重鎮から新作を発表したばかりのタイムリーなビッグネーム、さらに数年後にはアリーナクラスの会場を埋めているであろうニューカマーまで、様々な海外アーティストが名を連ねている。ここではポップアクトを中心に紹介したいが、兎にも角にもまずはジャミロクワイに触れないわけにはいかない。

言わずもがなアシッドジャズのアイコンでもあるが、ここ数年はライブ活動がメインで、リミックス作品を除けばアルバム『Automaton』(2017年、前回来日時は同作に伴うツアーだった)以降オリジナル曲のリリースはない。だが、今年に入ってBMGと新たにレコード契約を結んだようで新作のリリースも間もなくといった感じだ。8月には傑作『Travelling Without Moving』(1996年、サマソニ出演記念で同作を含むアナログ盤のリリースも決定)が発売30周年を迎えるなど9年ぶりとなる日本でのステージでどの曲を披露してくれるのか。東京会場ではSuchmosとの並びにも注目したいところ!

コーチェラでのパフォーマンスも素晴らしかったFKAツイッグスは、最新作『EUSEXUA』に伴う最新ツアーのセットを持ち込んでくるはず。“Room Of Fools”のようなトランス曲ではダンサーを率いて歌い踊る一方、エモーショナルな“Striptease”あたりではハンドマイクで歌を届けたりと表現のバリエーションも様々。作品の世界観に没入できる、またとない音楽体験に期待したい。

そのほかリトル・ミックスのメンバーでソロでの初アルバム『THAT’S SHOWBIZ BABY!』が高評価を得ているジェイド、ホームレスから“Before You Leave Me”の世界的ヒットで一躍スターとなったアレックス・ウォーレン(東京&大阪ともにAdoとHANAと一緒!)、この機会にチェックしておきたい面々ばかりだ。クリスマスをテーマにした作品も多いペンタトニックスが真夏のフェスでどんなハーモニーを聴かせてくれるのかも気になる! *小田

 

YUKI、.ENDRECHERI.、中島健人など国内ポップシーンの最先端をチェック

日本の著名なポップアクトも出演するのが近年のサマソニの魅力で、今年もかなり豪華だ。まずYUKIは、アルバム『SLITS』のリリースとツアーを終え、新曲“Share”をリリース、さらにChara+YUKIでの新曲“背中にリボン”を発表して2人でのライブも終えたばかり。一区切りついたタイミングでの2回目のサマソニ出演は、今後の活動を占う公演になりそう。

堂本剛(DOMOTO)のソロプロジェクト.ENDRECHERI.は、ニューアルバム『new chapter purple』を8月12日にリリースした直後の出演になる。すでに先行シングル“Heart of Rainbow”が発表されているが、ライブパフォーマーとして高い評価を得てきた.ENDRECHERI.が、最新モードでどんなファンクオデッセイを魅せてくれるのだろうか?

元Sexy Zoneのケンティーこと中島健人は、お茶の間でもお馴染みな才能だが、いま大きな話題になっている岡村靖幸とのコラボ曲“瞬発的に恋しよう”をぜひ歌ってほしいところ。ともにGEMNを組んでいる鬼才キタニタツヤも出演するので、“ファタール”のパフォーマンスにも期待したい(出演日は異なるので共演は難しい?)。

“革命道中”の大ヒットが記憶に新しいアイナ・ジ・エンドは、いまやJ-POPの中心に立つ存在であり、歌の個性ですべてを持っていけるシンガー。昨年(大阪会場のみ)に続いて出演するサマソニでも、その声で場を掌握するにちがいない。

そのほか、ボカロ世代の最先端をいくデュオNOMELON NOLEMON(ツミキ&みきまりあ)は、“SAYONARA MAYBE”“ミッドナイト・リフレクション”といったヒット曲を多数生み出しており、パワフルな演奏で押し切ってくれるはず。HALCALIは、正式なライブはなんと13年ぶり。“おつかれSUMMER”のTikTokバイラルヒットが去年からいまに至るまで続いているなか、貴重なパフォーマンスは見逃せない。HALCALIと同じく2000年代を席巻した木村カエラは、デビュー20周年を経たステージになる。〈ロックシンガー〉な歌いぶりに期待したいところだが、どんなセットリストでサマソニに臨むのだろう? *天野

 

JENNIE、LE SSERAFIM、TWS……必見のK-POPアクト

K-POPの出演者が多いのも、近年のサマソニの特色として定着してきた。特に今回は、BLACKPINKのJENNIEが出演するという事実が大きい。“like JENNIE”のようなグローバルヒットで多数の観客を圧倒してくれるにちがいない。ヒット作『Ruby』のリリース後、初のソロでの来日公演となり、絶対に見逃せない。

初出演のLE SSERAFIMも、かなりの目玉だ。前年の“SPAGHETTI”のヒットの余波が続くなか、2ndアルバム『‘PUREFLOW’ pt.1』を発表してチャートを席巻。特に“BOOMPALA”の中毒性が話題で、ILLIT、KATSEYEとのコラボ曲“ICONIC BY MISTAKE”も注目の的になっており、間違いなく今年の必見アクトだと言える。

そして3年連続出演、BLACKPINKの後輩BABYMONSTERも、ビッグアクトなので見逃せない。直近のシングル“SUGAR HONEY ICE TEA”の中毒性の高さは強烈なので、最新モードで現れるはずのステージは絶対に見たい。

またTWSは、デビューから2年少々しか経っていないが、人気ボーイズグループとして強烈な存在感を放っている。日本での2ndシングル“SODA SODA”を発表した直後のライブになるので、日本語曲のパフォーマンスにも注目だ。

ダンス&ボーカルグループ以外では、韓国発の世界的シンガーソングライターDEANの出演も話題だ。自身のレーベルyou.will.knovvでフックアップした盟友とのデュオ〈DEAN & TABBER〉でのステージに期待大。“instagram”のヒットで知られるDEANだが、彼の甘い声とTabberの渋さや深みを湛えた歌は、まさに補い合う関係。R&Bをベースにしながら溶け合う2人の声に聴き惚れたい。

兄妹デュオのAKMUは、主流K-POPの喧騒から離れたチルでリラクシンな音楽性を持ち味として人気を高めた。アコースティックなバラードなど、聴き手に染み入る歌心は、きっとあなたの心を鷲掴みにするだろう。

そしてXdinary Heroes※は、JYP所属のバンド。複数のボーカリストが歌い交わし、メタルにも接近するテクニカルな演奏でアンセミックなロックを聴かせる彼らは、今回ぜひ見たいアーティストだ。今年、初の日本単独公演を終えたばかりだが、サマソニ出演は既存のファン以外も彼らの音楽を耳にする好機になる。このようにさまざまなジャンルを体感できるという点で、サマソニは韓国音楽のファンもぜひ参加すべきイベントだと思う。 *天野

※2026年8月173日追記:8月14日(金)東京・PACIFIC STAGE、8月16日(日)大阪・MASSIVE STAGEに出演を予定していたXdinary Heroesは、所属事務所からの発表を受け、本公演への出演辞退の申し出がありキャンセルとなりました

 

HANA、BE:FIRST、FRUITS ZIPPER……サマソニだから見たい国内グループ勢

コロナ禍以降、国内グループの勢いが凄まじい日本の音楽シーン。今年も多数のアーティストがラインナップされていて、彼女ら/彼らを見るために駆けつける人もきっと多いはず。特に注目したいのは東京と大阪でいずれも最大のステージに登場するHANA。昨年は紅白出場を果たし、先日の〈MUSIC AWARDS JAPAN 2026〉でのパフォーマンスも圧巻で着実にリスナー層を広げているだけに、サマソニでも新たにHONEYs(HANAのファンネーム)となる人が続出しそうだ。

今年5月に初のスタジアム公演を成功させたBE:FIRSTは、デビュー時から多数のフェスを経験しているだけにプレデビュー曲の“Shining One”から最新シングルの“Missing”までを網羅したベストヒットで勝ちにくるはず。MAZZELは2ndアルバム『Banquet』のリリースで曲のレパートリーが増え、初のアリーナツアーも大盛況だっただけに自信の漲ったパフォーマンスを目撃できるだろう。

最近はメンバー個々のソロ活動も活発になってきたGENERATIONS from EXILE TRIBEはLDH代表としてハイスペックな歌とダンスを見せつけてくれるだろうし、STARTO ENTERTAINMENTからはWEST.、Travis Japanと個性的なグループが登場する。東京ドームを満員にして2026年も〈KAWAII〉をアップデートし続けるFRUITS ZIPPER(大阪会場のみ)、ラウドロックを武器に今年でメジャーデビュー10周年を迎えるPassCode(東京会場のみ)もそれぞれ自分たちの信念を貫いた熱いライブを見せてくれるにちがいない。 *小田

 

Spotify StageにはkurayamisakaやRol3ertらが登場

東京会場限定で、今年もSpotifyがキュレーションした〈Spotify Stage [RADAR: Early Noise Special]〉が設けられている。インディアーティストや新鋭がフックアップされるこのステージのラインナップは、毎年注目されており、1日の内で1回は訪れてみてほしい。新しい音楽との出会いが待っている。

1stアルバム『kurayamisaka yori ai wo komete』をリリースして2025年を象徴するバンドになったkurayamisakaは、いまライブを見たいと思っている人も多いはず。録音作品と異なるパワフルなパフォーマンスが魅力の彼らを、ぜひこの機会に目撃してほしい。歪んだギターを中心にしたまっすぐなオルタナティブロックと胸を締めつけるメロディは、今回のSpotify Stageでは異彩を放っているが、多くの人の心を打つはず。

2nd EP『Kodoku EP』を発表したばかりのRol3ert(ロバートと読む)は、〈MUSIC AWARDS JAPAN 2026〉でラジオ特別賞を受けたこともあり、気鋭のシンガーソングライターとして話題になっている存在。Instagram経由で成功した現代的なライジングスターなので、今回まず見ておきたいアーティストの筆頭だ。

OSHIKIKEIGOも、いま話題のシンガーソングライターだ。Billboard Japanのインタビューを読めばわかるように、ロジカルな思考でヒットソングや楽曲制作を冷静に分析してきたという異色の才能。しかし、だからこそ彼が生む曲も歌も、非常にエモーショナルで聴き手に強く訴えかける。

ソウルフルでブルージーな歌声で、インディシーンで話題を集めてきたシンガーソングライターさらさは、8月5日リリースのEP『Live Bluesy』でついにメジャーデビューを果たす。内面に訴えかける親密なR&Bが持ち味だが、ライブでこそその唯一無二のボーカルは最大限の魅力を発揮する。

名誉伝説は、こたにの特徴的な歌声やフックに満ちた歌詞、相対性理論を思わせる多彩な音楽性とキャッチーなメロディが高い人気を博している。昨年1stアルバム『5gの平和』をリリースしているので、ライブ前にぜひチェックを。

名門・音楽塾ヴォイス出身者からなるOddRe:も新世代を象徴するバンド。ジャンル横断的でポップなバンドサウンドとAirAの巧みな歌および演奏の融合が、ほかにない魅力を放っている。昨年、1st EP『THE GOLDEN PROTOTYPE.』を発表、今年に入ってポニーキャニオンのレーベルIRORIからメジャーデビューし、“Revival”“睡る君”とパワフルなシングルをリリースしている。まさにいま勢いに乗っており、見逃せない。

新世代といえば、演奏動画などを経由して結成された石川県発の若きバンドMaverick Momも必見。1stアルバム『Travessia』でメジャーデビューを果たしたばかりだが、南出大史の力強い歌もメンバーの技巧的な演奏もアクが強く魅力的。Mrs. GREEN APPLEやKing Gnuに追随する若手なので、絶対にいま見ておくべきバンドである。 *天野

 

90年代にタイムスリップ! 〈EURODANCE PARADISE〉で踊り狂う

東京会場の最終日、BEACH STAGEが90年代に染まる。〈EURODANCE PARADISE〉と銘打ちユーロダンスを持ち味とした海外アクトが登場する。まずは90年代初頭に“Gypsy Woman (She’s Homeless)”で一世を風靡したクリスタル・ウォーターズ。軽快なユーロビートにピッチの危ういボーカルが乗ることで摩訶不思議な世界観を作り上げた同曲は、世界各国のフロアを踊らせた。コールドプレイにもカバーされた“100% Pure Love”など、後続のアーティストにも多大な影響を与えた存在としてサマソニ出演をきっかけに再評価されてもおかしくない。

ドイツのユーロダンスユニット、スナップ!の中心メンバーであったシア・オースティンも、当時のクラブシーンの熱狂を呼び起こすようなセットを用意してくるはず。ミラーボールが似合うアンセム“Rhythm Is A Dancer”と“The Power”はマストとして、ソウルサーチャー(マーク・ポメロイと組んだユニット)での“Can’t Get Enough”などBEACH STAGEに集まった全員の身体を揺らすだろう。

そしてキャッチーなメロディで日本のリスナーをも虜にしたリアル・マッコイもサマソニに登場。“Another Night”や“One More Time”を筆頭にとにかくクセのあるボーカルやサウンドは、当時を知らないリスナーには新鮮に響くのでは? いずれのアーティストも無理に予習などせず、その場の空気や状況に身を委ねても十分に楽しめるはずだ。

なお、同日のBEACH STAGEには上記3組の他にも、きゃりーぱみゅぱみゅ、Night Tempo、SKRYU、STARGLOWが出演する。太陽の下、あらゆる世代やジャンルを跨いだBEACH STAGEで夏を満喫してみては? *小田

 


LIVE INFORMATION
SUMMER SONIC 2026

2026年8⽉14日(⾦)、15⽇(⼟)、16日(⽇)
東京会場:ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ
⼤阪会場:万博記念公園

〈SUMMER SONIC 2026〉公式サイト:https://www.summersonic.com/