「アメリカン・アイドル」やUS版「The X Factor」で人気を博した23歳のカントリー歌手がアルバム・デビュー。タトゥーだらけのバッドな雰囲気と、澄み渡る真っ直ぐな視線のギャップにドキッとさせられる、言うなればちょい異端児だ。ダン・ハフがガッツリ音作りに関わっているのは想定内だけど、エグゼクティヴ・プロデューサーとしてポロウ・ダ・ドンが鎮座し……と書いたら興味を持つ方も増えるだろうか。初期テイラー・スウィフトにも似たスマートなポップ感を携えていたり、ニッケルバックを思わせるフィールグッドなスケール感もあって、器の大きさを窺わせる。年相応のパーティー・ソングの合間を縫い、シングル・マザーに育てられた生い立ちをシリアスに綴った曲でぶっといバリトン声を響かせる瞬間には、誰もがホロッとくるはず。とにかく、ボーイズ・バンドに誘われた過去もあるほどアイドル要素を持ち合わせている人なので、多くのリスナーに注目してもらいたい。