29年生まれのハワイを代表するピアニスト、レネ・パウロ。今年でなんと、88歳! 本作は映画音楽の名曲を情緒豊かなソロ・ピアノで綴ったロマンティックな最新アルバム。1曲目の“魅惑のワルツ”からその深みのあるピアノのタッチが広がり、どこからともなく心地よい風に包まれたような気持ちになる。“エデンの東”“第三の男”“男と女”“雨にぬれても”そして「タイタニック」の“マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン”まで、20世紀映画音楽美メロ集ともいえる選曲がいい。50年代、米軍専属のピアニストとして日本で演奏していたというレネ・パウロ。どことなく漂う昭和感はそのせいかも。