ファンク・ヴォリューム崩壊を受けて独立したジョージア産ラッパーの3作目。盟友スピッツウェルら周辺のチームはそのままながら、以前のド南部なビートがなくなり、全体がソウルフルなサンプリング主導の楽曲になって印象はまるで変わった。最近やたら同ネタの多い“C.R.E.A.M.”を直球でリメイクし、“Tears”もウータン使い。そんな意匠に引っ張られてフロウがジェイZっぽくなっているのも微笑ましい。なかなかの佳作。