ソロ4作目は、よりフォーク・シンガー然とした姿勢──プロテスト・ソングを通して、差別や紛争、暴力や貧困に虐げられた人々の側に立つ意志が明確だ。その目線は誠実で優しいが、それは息苦しさを増す社会への異議申し立てでもある。ギターや三線、ペダル・スティールなどを軸とするアレンジはバンド・サウンドから脱却し、素朴な味わいが深まった。ORIGINAL LOVE“接吻”のフォーキー・ソウルなカヴァーも素晴らしい。