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JONAH LEVINE COLLECTIVE Attention Deficit World Galaxy/rings(2017)

オーソドックスなジャズから徐々にLAビートの要素も溶け出し、マインドデザイン参加の“Zootcase”ではスムースなファンクまで披露したトロンボーン&ピアノ奏者による初のリーダー作。ケンドリック・ラマー“For Free?”の大胆ジャズ・カヴァーにて大団円。 *藤堂

 

THE BREATHING EFFECT The Fisherman Abides Alpha Pup/rings(2017)

LAビートと現代エレクトリック・ジャズの融合を試みるデュオ、ブリージング・エフェクトの2作目。美麗なエレクトロニカ曲“The Morning Swim”やエンディングを飾る壮大な“The Ode”など、ジャンル分け不可能な良曲ばかり。この聴後感は他では味わえません。 *藤堂

 

MAST Thelonious Sphere Monk World Galaxy/rings(2018)

生誕100年を祝って制作されたド直球なタイトルの全編セロニアス・モンク・トリビュート作品を手掛けるのは、マストことティム・コンリー。マルチ奏者である彼自身と、界隈の実力派ゲスト勢とで総力を結集して巨人の実像へと迫り、新たな解釈を試みた意欲作。 *藤堂

 

MILES MOSLEY Uprising World Galaxy/rings(2017)

カマシのバックを務めるウェスト・コースト・ゲット・ダウンの設立メンバー、マイルス・モズリー。過去に自主でリリースはあるものの、正式なデビュー作となるここではソウルフルな歌唱も冴え、マルチな才能を発揮。後に本作は名門ヴァーヴからも再リリース。 *藤堂

 

JAW GEMS Heatweaver Remixes Alpha Pup(2017)

アルファ・パップから前年にリリースした『Heatweaver』のリミックス集で、デイデラスやラス・リキッドらが奥行きのある音風景を融解させていく聴き心地はいずれもドロリとドープ。そのなかでもゴッド・ダム・チャンの不穏な手捌きは激しくサイケで印象的だ。 *香椎

 

JOSEF LEIMBERG Astral Progressions Alpha Pup/rings(2016)

盟友テラス・マーティンとのラヴ・ドラゴン名義でケンドリック・ラマーの3作目を手掛け、脚光を浴びた西海岸の名裏方による初リーダー作。トランペット奏者としてカマシとの競演“Interstellar Universe”やマイルス“Lonely Fire”カヴァーでの吹きっぷりも見事。 *藤堂

 

RONALD BRUNER JR. Triumph World Galaxy/rings(2017)

サンダーキャット、キンタローを弟に持つブルーナー兄弟の長男によるデビュー作。兄弟共演となった“Take the Time”など、随所で気合いの入ったドラミングを見せたりとロック色は強めだが、AORやフュージョンの要素を感じさせるあたりは弟の作風にも通ずる。 *藤堂

 

THUNDERCAT Drunk Brainfeeder/BEAT(2017)

一気にポピュラー化した昨年の傑作。フライング・ロータスからサウンウェイヴ、さらにはAOR勢も含めて広い意味での西海岸モードを融解した仕上がりは素晴らしいが、同時にダディ・ケヴがマスタリングを手掛けた音像はLAビート・シーンの進化型そのものだ。 *香椎