LOS ANGELES’ TIME 2018
[緊急ワイド]深みと広がりを増すLAシーン
ビート・ミュージックとジャズからもう一歩進んで、LA産の音がますますおもしろい!
★Pt. 1 KINTARO『Commando Existential & Universal EP』
★Pt. 3 RYAN PORTER『The Optimist』
★Pt. 4 GOD.DAMN.CHAN『Slush』
★Pt. 5 RELATED DISCS
KNOWER
クインシー・ジョーンズからサンダーキャットまでが賞賛を送る超絶ポップ・ユニットがまたしても日本上陸を果たす!!
ノウワーかノアーか、まだリリースのたびに表記に揺れがあるぐらいの段階ではあるものの、彼らはすでにクインシー・ジョーンズ御大やサンダーキャットら大物から賛辞を浴びてきたユニットであるし、そうでなくてもLAシーンの重要ユニットとしての意味合いや価値が変わるものではないだろう。もともと2010年にリリースを始めたノウワーは、ルイス・コール(プロデュース/ドラムス)とジェネヴィーヴ・アルターディ(ヴォーカル)から成るLA出身のユニットである。資料によると〈超絶ポップ・ユニット〉と記載されている通り、確かにジャズやファンク、エレクトロ、ベース・ミュージックなどを気持ち良くミックスしたモダン・ニューウェイヴ的なアウトプットは、極めて親しみやすくポップなものだ。
ルイス・コールといえばリーダー作『Album 2』(2013年)が日本でも高い評価を得ているジャズ・ドラマーで、少し前ならオースティン・ペラルタからデイデラス、最近だとサンダーキャット『Drunk』に至るまで、ジャズやビート・ミュージック・オリエンテッドなLAシーンの作品/ライヴに参加してきた人でもある。一方の相棒、ジェネヴィーヴ・アルターディは、フェイム・カルトやポリンといったオルタナ~インディー・バンドにも参加してきた印象的なヴォーカリストだ。
そうしたそれぞれの流入口もありつつ、彼らが本国を含めて広く脚光を浴びたのは、定期的にYouTubeで披露してきたカヴァー動画だった。それぞれに個別の活動を繰り広げているだけに、心から楽曲表現を楽しむ二人の姿は広く知られるところとなり、だからこそ日本でも背景ヌキにして何度か存在が紹介されてきたのだろう。可憐で心地良いクセのあるジェネヴィーヴの歌唱とモダンなシンセウェイヴを降らせるサウンドメイクの中毒性は、カヴァーでなくオリジナル楽曲でもいっそう増幅されることとなる。
そんなオリジナル・アルバム『Life』を配信リリースした2016年にはスナーキー・パピーの『Family Dinner Volume Two』にも招かれているし、昨年はレゴ映画「Ninjago」への楽曲提供に加え、レッド・ホット・チリ・ペッパーズの欧州公演でオープニング・アクトに抜擢されてもいた。
盛大なバズとはいかずとも〈知る人ぞ知る〉存在という段階を超えて彼らの魅力が着実に広まっているという事実は、このたび先述のデジタル作品『Life』が日本のみでフィジカル化され、5月には〈GREENROOM FESTIVAL〉出演に加えて東名阪を単独ツアーで回ることからも明らかだろう。そのツアーにはライ・ティスルスウェイト(キーボード)、ジェイコブ・マン(キーボード)、サム・ウィルクス(ベース)といったライヴ・メンバーも帯同。音源での姿とはまた異なるスキルフルな魅力が現場では堪能できるはずだ。知られるべきその楽しさをぜひ知ってほしい。
2014年にリリースされたノウワーの日本編集盤。
関連盤を紹介。
【KNOWER 初の単独ジャパン・ツアーが開催決定!】
5月26日(土)GREENROOM FESTIVAL 2018〈greenroom.jp/tickets/〉
5月27日(日)ブルーノート東京〈www.bluenote.co.jp/jp/artists/knower/〉
5月28日(月)ビルボードライブ大阪〈www.billboard-live.com/〉
5月29日(火)名古屋ブルーノート(スペシャル・ゲスト:WONK)〈www.nagoya-bluenote.com〉