ソニー・ロリンズ、ビル・エヴァンス、ジョン・コルトレーンなど、偉大なジャズ・ジャイアンツが優れたライヴ録音を残してきた名門ジャズ・クラブ、〈ヴィレッジ・ヴァンガード〉。ジャズ・ピアノの詩人フレッド・ハーシュが、初めてこの“場”に臨んだ97年のライヴを収めたのが本作。それまで幾度か出演依頼を受けながらも、納得のいく万全の状況になるまで出演を保留し続け、満を辞して臨んだこのライヴ。自ら選んだスタインウェイのピアノを持ち込んだハーシュ。そして、7年間共に活動してきたトリオによる、気力も充実した会心の演奏で、名門クラブに新たな歴史が刻まれた瞬間を記録している。