アメリカが生み出した音楽は多岐にわたり、その歩み自体がアメリカの歴史と言っても過言でないだろう。そんな広大かつ多様な音楽の歴史を実に精緻に語りつくしたのが本書だ。対談という形式を採用したことにより、本来であれば難しく語られがちな音楽史も非常にわかりやすいものとなっている。ミンストレル・ショー、ゴスペル、ブルーズ、ジャズ、ソウル、ファンク、ヒップホップ、カントリー、フォーク、ロックといった音楽を「政治」「地理」「歴史」等々を背景にさらっと見通すことが出来るため、アメリカ音楽の基本を知りたいという方には、この一冊を買うことを強くお勧めする。