ヒップホップの要素もごく普通に入っていたし、グリーン・デイのビリーの息子を擁するSWMRSの音楽性が〈パンク〉の一言じゃ語れないことはすでに証明済み。そうでなくてもフェルド・バイ・ラーメンからの正式なメジャー進出作だけに、もっとメインストリーム路線になるかと思いきや……。冒頭曲こそラップ混じりの歌とアンセミックなコーラスを活かしたパーティー・チューンだが、2曲目以降は90年代USオルタナや、さらに遡って80年代UKポスト・パンクの影響を色濃く反映させていて興味深い。なかでもその趣向がよく表れているのは、直球パンクから徐々にダンサブルになる“Hellboy”か。そしてラスト曲はインダストリアル風ときた! 想定外の展開も含めて聴き応えありすぎ!