SWMRS
グリーン・デイの遺伝子を受け継いだ超大型ルーキーが日本上陸!
あのビリー・ジョー・アームストロング(グリーン・デイ)の長男坊がこんなに大きくなったのか……としみじみ。そう、ここで紹介するSWMRS(スイマーズと読む)は、ジョーイ・アームストロングがドラムスを叩いていることでも話題のニューカマーだ。彼らの2016年作『Drive North』が〈サマソニ〉来日に合わせ、このたびライヴ音源を加えた特別仕様で日本盤化されたのだが、映画「スクール・オブ・ロック」の影響で2004年(当時9歳)にバンドを始めたというから、キャリアは13年を数える。何度かグループ名を変え、エミリーズ・アーミーの名前で親父のプロデュースのもと2枚のアルバムを発表しているものの、『Drive North』を出すにあたって改名。その理由は音楽性の広がりにあるようだ。
〈I Hate Los Angeles〉と繰り返すサーフ・テイストも楽しいタイトル曲が象徴するように、アルバムの核はグリーン・デイ譲りの疾走感たっぷりなポップ・パンク。しかし、ボトムの音処理がフレーミング・リップスっぽい“Uncool”や、フォスター・ザ・ピープル顔負けのエレポップ“Miss Yer Kiss”、オールディーズ調“Turn Up”などを通じ、柔軟性の高さもアピールしている。もともとは自主リリースだった『Drive North』の評判を聞きつけ、リリースの半年後に全米流通させたフェルド・バイ・ラーメンが、これからSWMRSをどう育てていくか非常に楽しみ。ひとまず来たるべき正式なメジャー・デビュー・アルバムまで、本作を聴き倒したい。