あだち麗三郎や東郷清丸との活動でも知られるマルチ・インストゥルメンタリストが、トクマルシューゴの主宰レーベルからデビュー。中南米から東欧を横断するエキゾチックなチェンバー・ポップを基軸に、ヴィブラフォンによるポスト・ロック風味も交えた全17曲は懐かしい未来を奏で、クライマックスを飾る壮大なタイトル曲は特に素晴らしい。ウィスパーがかった初期トクマル直系の歌声も魅力的で、まぎれもなく逸材。