2026年8⽉14日(⾦)、15⽇(⼟)、16日(⽇)の3日間にわたり〈SUMMER SONIC 2026〉が開催される。開催25周年を祝うように充実のラインナップとなった今年のサマソニの見どころを、第1弾に続きトピック毎に紹介していく。 *Mikiki編集部


 

バンプ、羊文学、花冷え。……国内ロックシーンを牽引する面々が勢揃い

国内ロックシーンを代表するアーティストが多数出演するのも、〈SUMMER SONIC 2026〉の見どころのひとつ。最初に挙げたいのは、初登場となるBUMP OF CHICKEN。8月14日、東京会場のみの出演だが、ザ・ストロークスに継ぐサブヘッドライナーとしてMARINE STAGEの上から2番目のスロットに名を連ねている。ドーム・アリーナクラスのバンドとして大規模な単独ライブをおこなう存在だが、それゆえにライブを見たことがないというリスナーも多いはず。そして〈BUMP × 夏〉といえば、やはりあの代表曲。あの曲の演奏をZOZOマリンスタジアムで浴びることができたら……と想像すると鳥肌が立つ。

次に見逃せないのは、〈MUSIC AWARDS JAPAN 2026〉で脚光を浴びたことも記憶に新しい羊文学。最小限のトリオでひりついたオルタナティブロックを演奏しながら、強い歌心で聴き手のハートを鷲掴みにする彼女たちの演奏は、ぜひいま聴いてほしい。アンセム化した代表曲“more than words”は広く知られているだろうが、3月にリリースしたばかりのシングル“Dogs”はすさまじく激しいオルタナナンバー。サマソニで聴けたらぶっ飛ばされてしまいそうだ。

花冷え。も今年の要注目バンド。コロナ禍以前から注目を集め、ここ数年で海外での活動を含め一気に規模を拡大した彼女たちは、メタルファンを唸らせるラウドでヘビーな技巧的演奏とエレクトロニコア的電子音、そしてJ-POP譲りのポップさを融合させている。海外アーティストを目当てにサマソニに来ている洋楽ファンにもチェックしてもらいたい。

ほかに、アヴちゃんの個人活動も注目されつつ、話題のアニメ「天幕のジャードゥーガル」のエンディングテーマソング“星”を発表したばかりの女王蜂、8月から3か月連続で新曲をリリース予定で勢いに乗っているMAN WITH A MISSION、9月に2作のEPを発表するマカロニえんぴつ、〈フェスといえば〉なライブバンドとして活躍しつづけているWANIMA、“シンデレラボーイ”“いつか”など誰もが知るヒットソングを持つSaucy Dog、グローバルな人気を誇るamazarashiなど、J-ROCKおよびJ-POPファンにはお馴染みの存在が勢揃い。個人的には、2025年に復活を遂げたSuchmos、そしてレッド・ホット・チリ・ペッパーズなどがルーツの進化しつづけるスリーピースバンドChilli Beans.は、サマソニとの相性が抜群だと感じるので必見だと思う。 *天野

 

デヴィッド・バーン、スウェード、コーダライン……特に見るべき洋楽ロック6組

国内外の多様なポップアクトが揃った今年のサマソニだが、ロックアーティストたちのラインナップも非常に充実している。ここでは国外のバンドやシンガーなど特に注目すべき6組を紹介したい。

まずはなんといってもデヴィッド・バーンは外せない。日本でライブをおこなうのはなんと約17年ぶり。この間にアルバム『American Utopia』をリリースし、同作に伴うツアーを発展させたブロードウェイ公演とその模様を収めたライブフィルム「アメリカン・ユートピア」でソロでのキャリアハイを迎えたかと思えば、2025年に発表した最新作『Who Is The Sky?』でさらにエッジーな表現を追求するなど、いまだその鬼才ぶりは健在だ。現在ライブでは「アメリカン・ユートピア」で構築した技法をアップデートし、『Who Is The Sky?』の楽曲からトーキング・ヘッズの名曲までをプレイしている。単独公演はすでにソールドアウトしているので、見るなら東京/大阪のサマソニで!

UKロック勢としてはサマソニと相性抜群なスウェードとカサビアンの登場も嬉しいところ。スウェードは最新作『Antidepressants』の楽曲に加え、9月に30周年記念盤をリリース予定の『Coming Up』の名曲群も披露してくれるはず。ニューアルバム『Act III』の発売を9月に控えているカサビアンもシンガロングできるフェス仕様のセットリストに期待したい。

そのほか、コーダライン、カーディナルズ、フローレンス・ロード(日本独自企画盤『Between Seasons』がリリース!)とアイルランド勢が多数ラインナップされている点も要チェック。特にコーダラインは10月にリリース予定のラストアルバム『We Were Only Young』と、現在おこなっているワールドツアーをもって解散することが決定している。まぎれもなく今回の来日が日本で彼らを見れる最後の機会となる。ぜひとも最後に彼らと“All I Want”を喉が枯れるまで絶唱したい!

一方、US勢はジョン・スペンサー、ゼブラヘッド、ウィスプらが今年のサマソニを盛り上げる。痛快なロックンロールを詰め込んだ新作『Songs Of Personal Loss And Protest』を引っ提げて登場するジョン・スペンサーのステージは、ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンやプッシー・ガロア名義の楽曲も組み込んだ全世代のロックリスナーが歓喜するものになるはずだ。そしてデビューアルバム『If Not Winter』を携えておこなわれた初来日公演も好評だったウィスプも、このサマソニが日本の夏フェス初登場とあってどんなライブを繰り広げるのか楽しみだ。 *小田

 

サカナクション、電気グルーヴ、ヴァーシーズGTなど踊れるアクトも充実!

例年の〈SONICMANIA〉や〈MIDNIGHT SONIC〉といった関連イベントもさることながら、電子音楽系アーティストの充実も今年のサマソニのトピックとして挙げたい。まずおすすめしたいのは、ヴァーシーズGT。8月15日の東京会場だけに出演する彼らは、ジャック・グリーンとノサッジ・シングというエレクトロニックミュージックシーンで個々に活躍する才能のスペシャルユニット。2ステップ/UKガラージをフューチャリスティックに発展させた2人の音楽は、ミステリアスで内省的な質感もありながらダンサブル。フェスではアゲめのセットで躍らせてくれるに違いない。

ニューEP『Outernet 開く』のリリースを経た出演になるPeterparker69も、ぜひ見てほしいアーティストだ。2022年に結成され、ハイパーポップに近接した楽曲やライブが地下シーンで注目されてきた存在だが、いまや広く知られる2人。昨年は1stアルバム『yo,』も発表し、ジャンルを超えたエッジーなサウンドと力強いポップさをますます開花させた。8月16日の大阪会場に出演するので、参加する人は絶対に見てほしい。

また、国民的バンドであるサカナクションは、今年に入って“夜の踊り子”が世界的にバズを生んだことが記憶に新しい。“怪獣”のような最新ヒットもライブで聴きたいところだし、いまこそ見たい人も多いはず。

同じく電子音楽という枠に収まらない大衆性を持ったアーティストでは、電気グルーヴも必見だ。〈SONICMANIA〉を含め常連の石野卓球&ピエール瀧は、今回どんなパフォーマンスを見せてくれるのか?

テクノを軸に電子音に強いこだわりを持ちながら、ポップな歌モノで若いファンから圧倒的な支持を受けているパソコン音楽クラブも、今年見たい出演者。意外にも初のサマソニ出演ということで、気合の入ったライブを見せてくれそうだ。

ほかに、MONDO GROSSOやプロデューサーとして90年代から第一線で活動しつづけている大沢伸一は、昨年どんぐりずとのユニットDONGROSSOで活躍。最新ステージは見逃せない。同じく90年代から活躍しているDJ HASEBEも、同様に大阪会場のみの出演となるが、R&Bやヒップホップを軸に躍らせるセットで魅了してくれるにちがいない。 *天野

 

スティーヴ・レイシー、エルミーン、オードリー・ヌナ……夏の暑さを忘れさせるR&B/ソウル系アーティスト

湿度の高い日本の夏の暑さを忘れたいというオーディエンスには、R&B/ソウル系のアーティストのステージをオススメしたい。ただクールダウンするのではなく、今まさにヒットを生み出している旬なアーティストから今後大きく飛躍するであろう新星までが揃っているという点でも足を運ぶ価値はあるだろう。

個人的に特に見たいのがスティーヴ・レイシー。全米チャートで1位に輝いた“Bad Habit”も収録した前作『Gemini Rights』に続く3rdアルバム『Oh yeah?』を発表(国内盤は8月7日リリース)したばかりで、まさにこれ以上ないベストなタイミングでの来日である。今ではオルタナR&Bを代表するアーティストの1人として語られる彼だが、『Oh Yeah?』では歪んだエレキギターや繊細なアコギの音色を多用しながら、ネオソウル、サイケデリックロック、ローファイポップなどの要素も絡めて独自の作品世界を構築している。それら新作のナンバーがライブでどう化けるのかも見どころだ。

Fujii Kazeとのコラボシングル“Comets + Gold”も話題のエルミーンは、サマソニについて「実際すごく楽しいステージになると思う」とインタビューでも答えてくれていた。その優しさに満ちた歌声は先日国内盤がリリースされたデビューアルバム『sounds for someone』でも堪能できるが、実際に生で聴くと時が止まったかと思うほどの衝撃を受けるはず。きっとサマソニで彼の歌声の虜になる人が続出するにちがいない。

エルミーンのほかにもネクター・ウッドやシークゥなど、隆盛を極めるUKのソウル/R&Bシーンから注目のニューカマーが今年のサマソニには揃っている。そうした賑わいを見せるシーンを丸ごと体感できるのもサマソニの醍醐味のひとつだ。

Netflixのアニメ映画「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」の劇中歌“Golden”をレイ・アミ、EJAEと共に歌唱して注目を集めたオードリー・ヌナは、本来トラップ系のヒップホップチューンやメロウなR&Bナンバーを得意とするシンガーソングライター。サマソニでは“Golden”の披露にも期待しながら、中毒性のある彼女のオリジナル曲にも耳を傾けたい。 *小田

 

BABYMETALがキュレートする〈SONIC “METAL” STAGE〉がアツい!

大阪会場の初日と東京会場の最終日にはBABYMETALがキュレーターを務めたステージ〈SONIC “METAL” STAGE〉が登場。サマソニと深い関係性を築いてきたBABYMETALならではのラインナップに高揚すると共に、アーティスト同士の共演などにも期待したくなるステージだ。

同ステージのトップバッターを担うのが、マルチバースプロジェクトのMETALVERSE。2023年に始動した同プロジェクトは、これまで公演毎にキャストや内容が変化するなど多元的な展開を見せてきたが、今年3月からは〈METALVERSE VΛND PROJECT〉と題し様々なバンドで活躍するプレイヤーを集めたガールズバンド形式での活動もスタートさせている。サマソニでも同様の形式でのパフォーマンスが行われそうだが、MIKO、SAKIA、COCONAという固定の3人に加え、誰が彼女たちを支えるバンドメンバーとして登場するのかにも注目だ。

オックスフォード出身のサウス・アーケードは、Y2Kコアな音楽性で話題を振りまく4人組バンド。2000年代のポップパンクやニューメタルあたりからの影響を感じさせるサウンドやパフォーマンスは、コーンのようなラウドさとパラモア的なキャッチーさを兼ね揃えている印象だ。メキシコ出身の3姉妹からなるザ・ウォーニングが鳴らすハードロックなサウンド、ガールズバンドプロジェクト「BanG Dream!(バンドリ!)」から生まれたAve Mujicaのゴシックな世界観も含め、これら3組が真昼のサマソニをより一層熱くさせるはず。

そして同ステージのトリを務めるBABYMETALは、結成15周年を迎えた昨年、4thアルバム『METAL FORTH』を発表(この8月には同作のデラックス盤をリリース)し、ツアーやフェスなどで世界各地を飛び回った。2026年もサマソニを含む国内外のフェスにてライブをおこなうほか、8月末から年末にかけては北米と中南米を巡る大規模なツアーも控えている。メタルの概念を更新する多彩な楽曲を武器に、年々パフォーマンスの精度と密度が増していくBABYMETALのステージをお見逃しなく。

そのほか、2025年に15年ぶりの新作『Inertia』を発表したペンデュラム、千葉雄喜とのコラボシングル“JJK”を配信リリースしたばかりのmgkも〈SONIC “METAL” STAGE〉に登場する。いくつものステージがあるサマソニだが、この充実のラインナップなら丸一日このステージで過ごすのも全然ありだ。 *小田

 

カーリン・レオンらラテン系アーティストが集う〈DE SONORA, PARA EL MUNDO〉

近年、レゲトンなどラテンポップに力を入れていることはもはやほかのフェスにないサマソニの独自性や特色のひとつになりつつあり、そのことは昨年(フェイドを中心にした〈Feliz Cumpleaños Ferxxo〉が開催された)もお伝えしたとおり。今年は8月15日、サマソニ東京のBEACH STAGEで〈DE SONORA, PARA EL MUNDO〉と題された特別な催しがある。

そのキュレーターを務めるのは、ラテン・グラミーおよびグラミー受賞を複数経験しているメキシコの代表的なアーティスト、カーリン・レオン。〈リージョナルメキシカンミュージック〉(メキシコの地域音楽)とアメリカで分類されるジャンルを代表するヒットメイカーで、“Que Vuelvas”“Primera Cita”といった、ゆったりとして叙情的で、フォークやカントリーにも近い温かみのある歌を得意とするシンガーだ。テハーノ(テックスメックス)やコリードなど、ジャンルレスに中南米音楽を歌っており、伝統と現代性が融合した音楽を披露してくれるだろう。ダウン・トゥ・アースな彼の音楽は、メキシコひいてはラテン音楽入門にも最適で、日本の人々の心に刺さるはず。

さらに、R&Bやヒップホップをブレンドしてポップに料理する3人組ラティン・マフィア、TikTok経由で名を上げた、ダンスポップ系が得意な歌い手パロマ・モーフィーと、メキシコ勢が複数出演。日本からはSIRUP、Kvi Baba、阿部真央、のん & the tears of knight、紫 今がBEACH STAGEで共演する。ちなみに、メキシコが大フィーチャーされる今回、ウンベ(Humbe)がPACIFIC STAGEに出演することにも注目したい。ラテン・マフィアは彼とのコラボレーションソング“Patadas De Ahogado”をヒットさせており、ウンベが舞台に呼び込まれることもあるかも……?

ラテン音楽の愛好家やこれから触れてみたいというリスナー、あるいは国内外のラテン系の人々が集うであろう〈DE SONORA, PARA EL MUNDO〉。サマソニに行ったら一度は訪れてみてほしい。 *天野

 

コーチェラで話題を呼んだBINI、BE:FIRSTとコラボしたSB19など注目のアジアアーティスト

近年はタイ・バンコクでも開催しているサマソニ(2026年は開催休止)。T-POPやC-POPなどを世界へ発信する場としても機能しているだけに、最近は本家となる日本のサマソニに出演するアジア圏のアーティストも増えている。

フィリピンの8人組ガールズグループBINIは、今年コーチェラでのパフォーマンスが話題を呼び、その余波も受けて今年サマソニに初登場する。フィリピンのメディア企業ABS-CBNによるアイドル育成プログラム〈Star Hunt Academy〉にて2019年に結成された彼女たちは、5万人以上を収容するフィリピン・アリーナでのライブを成功させるなど本国では国民的人気を誇るグループとして君臨している。コーチェラに出演するタイミングでリリースした最新EP『Signals』はダンサブルなリード曲“Unang Kilig”を筆頭に、世界進出を意識したグローバルな作品に仕上がっていた。そんなBINIの日本初パフォーマンスは要チェックだ。

BINIと同じくフィリピンからは5人組ボーイズグループSB19もサマソニ初登場。日本だけでなく北米でも単独公演を開催するなどすでにワールドワイドに活躍する彼らは、ヒップホップをベースにR&BやEDMなどを織りまぜながらP-POPシーンを牽引する存在でもある。日本でも〈THE FIRST TAKE〉に登場したほか、今年3月にはBE:FIRSTとのコラボ曲“Toyfriend”も収録したEP『Wakas At Simula』をリリースしており、サマソニ出演以降、日本でもこれまで以上に彼らの名前と曲を耳にする機会が増えそうだ。

さらに、9月に日本デビューも決まっているタイの3人組ガールズグループPiXXiE、台湾のZ世代バンド告五人(Accusefive)とアジアの豊かな才能たちが集結する今年のサマソニ。フェスならではの熱狂を追い風に、各アーティストが大きく飛躍する瞬間を目撃できるかもしれない。 *小田

 


LIVE INFORMATION
SUMMER SONIC 2026

2026年8⽉14日(⾦)、15⽇(⼟)、16日(⽇)
東京会場:ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ
⼤阪会場:万博記念公園

〈SUMMER SONIC 2026〉公式サイト:https://www.summersonic.com/