3年半ぶりとなる8枚目のアルバムは、結成20周年を迎えたメタルコアの伝道者としての威厳に満ち溢れた快作である。冒頭を飾る“Unleashed”は、バンドを前進させるための道程のなかで感じた粘り強さや情熱が投影されているという先行シングル。確かに魂の底から絞り出すような歌声と演奏には深い説得力が宿っている。従来のヘヴィネスやグルーヴ感はキープしたまま、“I Am Broken Too”では優れた歌心が存分に発揮され、聴き手の隣に寄り添う洗練されたメロディーに心酔させられる。また、前任ヴォーカリストのハワード・ジョーンズと熱く掛け合う“The Signal Fire”、チャック・ビリー(テスタメント)を迎えたスラッシーな“The Crownless World”も聴き応えありだ。
キルスウィッチ・エンゲージ 『Atonement』 メタルコアの伝道者としての威厳に満ち溢れた快作
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メタル