POLYSICS & 1st V
同じメンバーによる2つのバンドが、それぞれの方向性に振り切った作品を同時にリリース!

POLYSICS In The Sync キューン(2019)

 POLYSICSと、同メンバーによる別名義のバンド=The Vocodersが新作を同時にリリースって、何そのエネルギッシュな展開!……と驚愕したのだが、聴いてみると実に納得。まず、POLYSICSのニュー・アルバム『In The Sync』は、ガレージ・サーフな“Broken Mac”やポスト・パンク調の“Abrinbou”、カオティックに攻め立てる“It's Noisy”など、いつにも増して直情的。勢いづくバンド・サウンドに昂揚しっぱなしの仕上がりに。

 

The Vocoders 1st V キューン(2019)

 The Vocodersの初作『1st V』は、〈世界唯一のカフェテクノグループ〉と自称していることもあり、身体を動かして楽しむというよりも、エレクトロニクスを中心に構築されたサウンドと、ボコーダーを通して聴こえてくる良メロを堪能したい印象。POLYSICSのカヴァーも収録されているが、メロディアスなものをチョイスしている。別ヴェクトルのバンドがあることでより振り切ったアウトプットができるだろうし、今後はこの両輪があってこそという展開になりそうな予感!