ジェニーハイ 『ジェニーハイストーリー』 笑えてシュール、だけどコミック・バンドではない技術もあって気付けば脳内鬼リピ

2019.11.26

川谷絵音を擁する異色のスーパー・バンドがファースト・アルバムを発表。初期ゲスの極み乙女。にも通じる、ナンセンスだけど妙にキャッチーな曲が並んでいて、新垣隆のクラシック要素がアクセントになり、小籔千豊とくっきー!のリズム隊も大健闘。トラップ風のトラックに思わず口ずさんでしまうメロの乗った“ジェニーハイラプソディー”に、BiSHのアイナ・ジ・エンドを迎えた“不便な可愛げ”と、何でもアリなのも強み。

 


番組の企画からスタートし、2人の芸人と2人の元お騒がせ者がいるからか、どうしてもコミック・バンドとかネタ枠に捉えられがちなジェニーハイ。しかしそんな心配も、ド直球なロックなのに歌詞で笑える“ダイエッター典子”や、アイナ・ジ・エンドと中嶋イッキュウが奇跡のコラボを果たした“不便な可愛げ feat アイナ・ジ・エンド”など、この初フル作の10曲を聴けば杞憂であったことがわかる。多作な川谷絵音作品のなかでも群を抜いて病みつきになるメロディーと、このバンドだからこそ書けるであろうシュールな歌詞も相まって、気付くと曲が脳内鬼リピート。当初の目標であったフェス出演もMステ出演も果たしてしまい、この摩訶不思議な5人組がどこに向かうのか、やたらと気になり続ける存在だ。

TOWER DOORS