日本でも大いに盛り上がったラグビーのW杯だが、今回オールブラックスのキャンペーンに曲を提供して来日もしていたのが、〈ニュージーランドのマルーン5〉とも呼ばれるシックス60。アルバムはすべて本国でNo.1を獲得し、オセアニア圏で最大規模の5万人公演も成功させている国民的バンドのようだ。この3作目でもシンガロング系のスタジアム歌謡から、ダンスホールやアイランド・レゲエ、今風のディスコやトロピカル・ハウス寄りの意匠まで多様なフレイヴァーがオーガニックな風合いで展開される。現代のバンドらしいスタイル不問な柔軟さを備えつつ、逞しくも温かい歌心が総じてポップな楽曲の味わいを届けるはず。まずは渋谷でMV撮影されたと思しき“Please Don't Go”やポリス風の“Raining”に注目を。