前回のシカゴ響との第4番の録音がこの曲の決定盤となっていたティルソン・トーマスにとっての新たな挑戦となる、第3番他を含んだ最新のサンフランシスコ響との盤がリリース。まず、録音が抜群に良いため、アイヴズが求めていたであろう、響きに対する均一性と各フォルムの独立が保たれており、従来以上に深淵な音楽としてこの作品が認識できるようになった。これは驚くべきことで、解析的な指揮を極めたティルソン・トーマスとオケの力量、録音陣の勝利と言えるだろう。特に、第2楽章を聴いてみて欲しい。前回同様、引用している讃美歌の原曲を収録している点でも、ポイントが高い。